マレーシア駐在の日々

マレーシアでの生活、言葉、ライフハックについてゆるく発信します。

MENU

マレーシアのレストラン

マレーシアのレストランというのは、

それはそれは不可思議なことが多く起こります。

 

どの店も、とてもおいしい。

マレー料理も、中華も、インドカレーも最高です。

ただ、なぜそうなる?ということばかり。

 

今週1週間で遭遇したレストラン2件の様子を下記します。

 

 

ケース1 火鍋屋

火鍋というのは、中華風鍋屋のこと。

日本人にも親しみやすい鶏ガラやとんこつ味で、とても美味。

この日も期待してやってきました。

 

鍋が運ばれ、調味料も運ばれてきました。

味付けに醤油を、と醤油差しのふたを取ると、

 

 

哺乳瓶

 

醤油差しが哺乳瓶。

どんな発想やねん。

近くにダイソーあるやん。イケアもあるやん。

なんでこれ使おうと思ったん。

 

真っ先に浮かんだのは、

「これ、ここの店長ベイビーのお下がりじゃないよな」

ということ。

 

デザインからして女の子の。。

そこちゃうそこちゃう。

 

結局店員さんにどうなのか聞けず、恐る恐る使いました。

 

 

ケース2:インドカレー

 

インドカレー屋で妻とランチをしていると、 妻の後ろのテーブルでカレー屋のスタッフがお客さん用のイスを拭いていました。

 

お客さんがいる横で掃除するのもどうかと思いますが、そんなことでは驚きません。

驚いたのはその拭き方。

 

 

テーブルの上にイス乗せて拭いとる。


しかも、イスをおろした後、そのテーブルを拭きもせず次のテーブルにうつっている。

 

ちょっと待って。

頼むから待って。

私達は今、貴殿がイスを乗せたあとの、拭いてないテーブルでご飯食べてる?

 

イスを拭くこと自体はとてもいい。

屈んで拭くのは腰が痛いのかもしれない。

 

でも俺ら見えてない?

アナタのすぐ横で、ご飯食べてる俺らのこと見えてない?

 

困惑の視線をいくら彼に投げかけても、彼は気にせず次のテーブルにまたイスを乗せ、拭き上げるのでした。

 

動揺する私の前で「そんなもんちゃう?」とカレーを食べ続ける妻の方が肝が据わっています。

 

 

どちらのケースも、「もう今後は。。」となるところですが、

ここの火鍋はおいしい。

カレーもおいしい。

また行きたい。

気にしすぎですね!

些細なことは気にせず、料理を楽しめばいいですね!

 

 

。。些細?

マレーシアの駐車違反

打ち合わせのために、取引先の会社へ。

到着して会社の前に車を停めました。

公共の場なので誰でも停められますが、アプリで料金を払う必要がある駐車場。

ただ打合せまで時間がなく慌てていたので、支払いをせずそのまま取引先へ。

 

2時間ほどして出てくると、ワイパーに駐車違反の張り紙が挟まっていました。

 

ああ、やってしまったー!

マレーシアにもいる、駐車違反の監視員。

たまに見回りが来ているとは聞いていたが、本当にいやがったか。

 

2年間マレーシアに住んでいて、初めての駐車違反。

高くないといいな、と恐る恐る金額を確認すると、

 

「24時間以内に払えば10リンギ(300円)、3日以内なら50リンギ、一週間以内なら100リンギ。支払いはアプリ経由で」

 

 

ちょっと待って情報が多い。

ツッコミどころが多い。

 

 

まず、安いな。

いくらマレーシアとはいえ、300円?

屋台での一食分の値段やん。

チキンライス・お茶付きと同じ値段やん。

駐車違反の抑止力になるの?

 

あと、何そのめんどくさがり屋に優しくない値段の上げ方。

一日支払いサボったらいきなり5倍。

闇金ウシジマくんもびっくりの暴利。

試されてる。

俺の時間割引率、試されてる。

 

ほんで、罰金アプリで支払えるん。

便利やな。

めっちゃええやん。

5倍になる前にすぐ払えるやん。

日本でも早くやろう。

 

 

とりあえずすぐに10リンギをアプリで支払い。

 

結果、

「もう2度とやらない!」

とまでは思えない感じに。

高くもない、めんどくさくもない。

これくらいならまあええか、と思ってしまう。

 

なぜこんなシステムなのか同僚に聞いてみると、

あまりに駐車違反などの罰金を払わないドライバーが多く、取り締まりもできないレベルの数になっており、こうしたシステムで支払いを促しているとのこと。

 

そういえば以前も「今なら罰金70%オフ!」などの広告を政府が出しているのを見たことがありました。

 

なんでそんなに罰金払わないの?と聞いてみると、

「だって欲しいものたくさんあるじゃん、給料日の次の日にはもう1円もないやつたくさんいるよ」

との回答。

 

豪快。

マレーシア人、豪快。

いや豪快で片付けてええのか。

もう少しお金の使い方を学んでは。

 

でもそしたら駐車違反の料金も上がってしまう?

やっぱそのままで!

いつまでも豪快で、違反金なんか払わない国民でいてください。

 

注釈* 以上、あくまでマレーシアの話です。日本で真似しないでください。捕まる。

マレーシアの旧正月

Ceti haram(チュティハラム)

マレー語で「違法取り立て屋」

 

マレーシアでは家や車のローンを払えなくなる人の割合が多く、借金の取り立て屋という仕事があります。

その中には違法なやり方、暴力や恐喝などを用いて取り立てる人たちもいて、そうした人たちを総称してチュティハラムと呼ぶようです。

 

ある日、旧正月を祝うパーティを同僚みんなですることになり、部下の女の子が参加費を集めていました。

すると周りがその子をからかって「チュティハラム!」と呼んでいました。

 

この言葉を知らなかった私は、響きのかわいさからこの部下のニックネームがチュティハラムなんだと勘違い。

以降ことあるごとにその子を「ハイ、チュティハラム(おいそこの悪質取り立て屋)」と真顔で呼んでいました。

 

ぶっちぎりアウトのパワハラ

5,6回目くらいで周りに指摘され平謝りしましたが、上司から何度も犯罪者呼ばわりされた彼女の心痛はいかばかりだったか。

 

もし私が「おい萬田銀次郎」「おい闇金ウシジマ」と呼ばれたらキレ倒します。

許してくれた心の広いチュティハラム部下に感謝です。

 

そしてパーティ当日。

開始時間は7時半。

10分前行動を心掛ける私は7:20に会場到着。

 

予想していたことですが、スタートの時間になっても誰一人来ません。

それもそのはず、7時半はマレー人たちのお祈りの時間です。

なぜそのタイミングを集合時間にしたのか。。

 


午後8時。

まだ誰も来ません。

10人がけのテーブルに1人座って30分間、食前フルーツを食べ続けていました。

シュールすぎます。

 

ようやく来たマレー人たちに「ひとりで何やってんの!」と笑われる私。

誰のせいや

マレーシアの若者言葉

同僚の若いマレー人達がよく、くだけたマレー語を教えてくれます。

 

彼ら彼女らとの会話の中で、

「えーそれマジxxx!」

と、私の知らない単語が出てきます。

 

私が辞書で調べようとすると、

「待って待って!絶対載ってない!」

と笑いながら止めてきて、意味を丁寧に教えてくれます。


聞いてみると、日本語でいう

 

ほんまそれ

草生える

ヤバみがやばい

 

のマレー語版。

いわゆる若者言葉です。

それは確かに、国語辞典に載ることはあっても、日本語マレー語の辞書には載ってませんね。

 

マレー人と話すからこそ学べる言葉なので、とてもありがたいです。

ぜひマレーの若者言葉を使いこなして、マレー人を驚かせたい。

そう思い、ノートにメモしたりGoogle keepに入れたりして、語彙を増やしていきました。

 

ただ、昨日ある問題に気付きました。

それは、私がマレー語を使うタイミングが主に仕事の場であること。

プライベートでは割と日本人コミュニティにいることが多いので、マレー人との交流がそれほどありません。

 

ということは、若者言葉は仕事で使うしかない。

38歳日本人が、いきなり仕事中に若者言葉で話し始めたら?

 

日本で想定した場合、アラフォーの外国人が仕事中に、

「ほんまそれ」

「そのアイデア、レベチ」

「ワンチャンありよりのあり」

などと言い出すようなもの。

 

意味が分からず、空気が凍りつきますね。

 

せっかく覚えた若者マレー語ですが、とりま心の中に温めときます。

ぴえん。

マレーシアでの2年間

マレーシアに来て約2年たちました。

慣れた?とよく聞かれますが、慣れません。

2年たっても変わらずカルチャーショックの連続です。

 

日本は特殊な国だとよく言われますが、その特殊な国で育った私には何もかも「いやいやいやいや」がまず口をついて出ます。

 

遅刻?なにそれ?というゆるゆる時間

Can? Can!で会話できるゆるゆる英語

マレーシア人でも、マレーと中華とインド系で驚くほど違う文化

かといって全人種、会社に着いて勤務時間に朝ごはんは共通

アホかと思うぐらいよそわれる定食屋の白ご飯

アホかと思うぐらい甘い紅茶

アホかと思うぐらいたくさんいるウエイター

なのに自動運搬機で料理運んでくる

断食の月は仕事しない

断食が空けると狂ったように胃に食物を詰め込む

次の日「お腹が痛い」と仕事休むところまでワンセット

客を乗せた後にガソリンスタンドに寄って給油するタクシードライバー

1時間で道を3回間違えるタクシードライバー

カードの残高が足りず高速料金所で5分立ち往生するタクシードライバー

夜中の12時半に客を叩き起こし「夜ご飯です」と激辛唐揚げの機内食を出すマレーシア航空

 

この2年、何度「いやいやいやいや」て言ったことでしょうか。

そこまで腹も立たなくなってきたのは、慣れたということかもしれません。

むしろ、そんなマレーシアがいとおしくなっています。

 

全員ぴったり5時半に帰らない職場なんて考えられません。

「Youはthisをcan?」で通じない職場なんて考えられません。

毎日午前10時と午後3時の油ぎっとり揚げ物もぐもぐタイムがない職場なんて考えられません。

 

マレーシアでの任期はあと1年。

日本の職場に復帰したら悶え苦しむくらいには、溶け込んで帰ろうと思います。

マレーシアのホテル

クアラルンプールの隣町、マラッカに友人を訪ねて遊びに来ました。

 

ひとしきりマラッカの街を歩いたあと、宿泊予定のホテルへ移動。

 

チェックインしてカードキーを受け取り、部屋に着くと、なにやら中から声が聞こえる。

 

勘違いや、隣の部屋でしょ!と思い、そのまま解錠。

 

ドアを開けたとたんその声がよりクリアに。

 

よく見ると、というかよく見るまでもなく、

若い男性がベッドに横たわってテレビを見ている。

 

 

私「ええー!?」

相手「ええー!?」

お互い同時に悲鳴。

 

とりあえず一旦ドアを閉める。

状況を整理する。

 

俺、今日一緒に泊まる予定の人いたっけ?

おらん。

 

相部屋を予約した?

するわけないやろ。

 

その内に中の人が出てきて、

「案内されたの何号室ですか?」

「102です」

「私もです!」

「wwwww」

「wwwww」

 

同じ部屋を案内されたという共通項でなぜか打ち解ける。

 

私はフロントに戻り、

「案内された部屋に別のお客さんがいるんですが」

という生まれて初めての言葉を言いました。

 

「ああーすみません!こちらが新しい部屋の鍵です!」

とフロントの女性スタッフに新たなキーカードをもらって案内された部屋に行きました。

 

すると今度はドアが開かない。

どうやら次はカードキーの登録を間違えたよう。

 

ということでもう一度フロントに戻り、

「このキーでドアが開きません」

これも生まれて初めて言う言葉。

 

間違いを2度繰り返してしまった、という恥ずかしさなのか申し訳無さか、先程の女性スタッフは顔を真っ赤にして謝罪、新たなキーをくれました。

 

それで無事に解錠。

恐る恐るドアを開ける。

中に人は、、

いない。

 

ホテルに着いてからここまで約30分。

色々な初体験に笑えてきました。

 

ブログのネタができたこと、マレー人が謝るという珍しいものを見れただけでもラッキーですね。

 

「部屋はきれいで朝食もおいしい、だけど部屋に知らない人がいるから気をつけて」

というレビューを書こうとしてやっぱやめました。

ライブという宝物

日本に一時帰国して、待ちに待っていた大好きなアーティストのライブに行くことができました。

 

コロナ禍の中でライブは非常に制約を受けた活動の一つ。

アーティストによる魂を震わせるような音楽やパフォーマンスに対して、周りの観客と共に感情と体をぶつけながら大声で応える、そんな空間づくりができなくなりました。

 

多くのライブが延期、中止。

開催できたとしても、定員はキャパの半分。

隣の人と間隔を空け、その場を動かず、声を出さない。

 

今まで何百回とライブを見てきた者としては一体これは何なんやと思う悲しい光景でした。

 

今回、「声」が解禁されていました。

素晴らしい演奏やパフォーマンスに、声を出してレスポンスができる。

本気に本気で応えることができる。

それだけで涙があふれました。

38歳の男が、人目も憚らず大泣きしている様子はかなりシュールだと理解しつつ、それでも止まりませんでした。

 

終演後、私の後ろで見ていた方から

「最高でしたね、私ももらい泣きしました」

と声をかけてくださり、同じ気持ちの方がいらっしゃることにもまた涙しました。

 

「不要不急」という言葉で片付けられたライブ。

私は関係者でもなんでもありません。

ただのいちファンです。

でも「なめんな」と思ってました。

 

何度もライブに救われました。

何度もライブに背中を押してもらいました。

奇跡と言えるような瞬間に何度もめぐり逢いました。

私にとっては、本当の宝物です。

 

この3年間、ああそんなこともあったなとネタにして、また誰かが救われるライブが、奇跡のようなライブがどんどん開催されることを願っています。

 

ちなみに今回観戦したのはフラワーカンパニーズ

深夜高速が心に刺さりまくりました。

https://youtu.be/qAh8Z5pH7aI