マレーシア駐在の日々

マレーシアでの生活、言葉、ライフハックについてゆるく発信します。

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国に差別された人たち

マレーシアには、ブミプトラ政策という超ぶっ飛んだルールがあります。

 

簡単に言うと「同じマレーシア国民でもマレー系をひいきするで」というものです。

・国立大学にはマレー系が優先的に入学

・公務員、国営企業の社員は、マレー系が9割

・車の輸入はマレー系が一定数いる会社のみ

・公共事業はマレー系企業が優先的に受注 など多数

 

要するに、そのほかの中華系、インド系は生まれながらに差別されています。

国が堂々と、同じマレーシア国民を民族で差別するという政策がまかり通っています。

日本で言うところの、江戸時代の士農工商階級のようなものでしょうか。。

 

そもそもの始まりは1970年代。

勤勉でビジネスに長けた中華系と、おおらかでのんびり?したマレー系との経済格差が大きくなり、マレー系による暴動にまで発展したことから。

そこから約50年、2022年にもその政策が生きていることが驚きです。

 

ただもっと驚くのは、それを受け止め、強かに生きている他の民族です。

そんな火種になった中華系と、とばっちりを食らったインド系のマレーシア人は、一切グチも言わずに淡々と暮らしています。

むしろ差別を糧にしてるかのように、沢山の人が海外へ留学し、多様なビジネスを展開し、マレー系より所得水準が圧倒的に高い人がたくさんいます。

 

どんなけ立派なんでしょう。

「環境や人のせいにするな」とよく言いますが、まさにそれを地でいくのが中華系、インド系マレーシア人です。

 

この姿勢をマレーシアにいる間にしっかり学ぼうと思った、花火と爆竹の鳴り響く春節の1週間でした。